探偵 海馬瀬人 番外編
※このSSは探偵 海馬瀬人 第5話の続きです。
 …が、別に知らなくても楽しめます。
 SSを読む時は部屋を明るくして、ゆっくり離れて読んでいってね!!!



空が青く晴れ渡ったある日。
マスク・ザ・斉藤の中の人、棗 恭介はバトルシティのDVDを見ていた。
「お。遊戯と海馬が出てるぞ。
 …なんだ、あの金髪?しゃらくせえな。あの目つき悪い男は…ウホッ。」

バトルシティは準決勝。
準決勝のルールは周りの敵全てが敵というバトルロイヤルで対戦相手を決定し、
勝った者が決勝に進むことが出来るというルールでだった。
司会進行を務める磯野が準決勝のルール説明をする。
「このバトルロイヤルでは、各プレイヤーは、1枚だけモンスターカードを選び提示する。
 そのカードの攻撃力が高い順に先攻を取れる!
 ただし、モンスターカードは再びデッキに戻す事は許されない!」

「俺だったら…弱いカード捨てるかな~。
 いや、でもバトルロイヤルは最初のターンはみんな攻撃はできないんだし、
 だったら先攻は有利だよな…。」
いるよね。
やってもいないのにまるで自分も参加してるかのように無駄に考察する人。

やがて、海馬が1枚のカードを提示する。
「(所詮はアンティで奪い取ったカード。惜しくはない。
  先攻は貰った!)」
海馬は仮面魔獣デス・ガーディウスを捨てた。
攻撃力3300だったため、当然先攻であった。
しかし、恭介は傷ついた。
「お…俺のカード…。よりによって…俺が遺したカードを……。
 …許さん。許さんぞ、海馬瀬人!
 じわじわとなぶり殺しにしてやる!覚悟しろ!」
こうして、恭介は復讐を決意したのだった。



谷口「レディース・エーンド・ジェントルメーン!
 『あんらっきー☆ちゃんねる~復讐の時間~』がやって参りました~。
 (目には目を、歯には歯を。アンフェアにはアンフェアを)が当番組のモットーです。
 司会はわたくし谷口とキーボード・クラッシャーが担当させていただきます。」
KBC「運動会プロテインパワーー!」
理樹「…冷やかしの直枝 理樹です。」
谷口「それでは早速、今回の復讐者の方に来ていただきましょう。
 我らがロリロリハンターズ団長を務める色男、なつ…マスク・ザ・斉藤さんです!」

理樹「…恭介、何してんの?
 もう、wikiにすら顔バレしてるよ。」
斉藤「恭介じゃない。俺はただの斉藤、マスク・ザ・斉藤だ。」
理樹「いやいやいや。」
谷口「チュース!斉藤さん!」
KBC「チュース!」
斉藤「うむうむ。元気そうで何よりだ。」
理樹「…なんか腹立つ。」
斉藤「奴は俺の心の領域を侵した…。
 俺の友情を踏みにじりやがったんだ。
 俺は許さん!何人たりとも俺の心の平安を妨げる者は許さん!」
谷口「気合いマンマンです!そして、斉藤さんの復讐を受ける不運なターゲットは!
 怖いもの知らずの恐れ知らず!復讐に百億もの金をつぎ込む恥知らずな勝ち組社長!
 海馬瀬人ぉぉぉ!」

海馬「ふぅん。2カメ。寄れ。」
2カメ「(な、なんだ?)」
海馬「この度9月13日より、新型デュエルディスクを発売することが決定した。
 最新エキスパンションにも対応しており、
 再生速度、画質、体感衝撃も従来のものを超えるハイスペック。
 さらにI2(インダストリアル・イリュージョン)社と共同でデザインし、極限まで洗練されたフォルム。
 全てにおいて従来のデュエルディスクを超えることに成功している。
 今なら、オレも愛用している青眼の白龍(公式レプリカ)3枚をつけ、5万8000円で発売の予定だ。
 さぁ、テレビの前にいるデュリスト諸君よ!
 最強のモンスターとデュエルディスクをその手に取り、新たなロードを踏み出すがいい!」
谷口「えっと、これは…宣伝でしょうか?」
海馬「それ以外に、このオレがこんな所まで来る理由があるか。」
谷口「…あの。一応、テレビなんでお茶の間の空気に合わせて…。」
海馬「ふぅん。なにやら、このオレに復讐をしたいとぬかす馬鹿がいるそうではないか。」
斉藤「……んだと。」
海馬「恐れ多くもこの復讐の鬼、海馬瀬人に対して命知らずなことをするものだ。
 …その思い上がりをへし折ってやろうと思って来てやった。
 誰だッ!このオレに復讐をするなどとぬかした奴は!」
理樹「えっと…そこの汚い仮面をつけた男です。」
斉藤「こらっ、理樹!汚いとはなんだ!
 …確かにちょっと前まで押入れにしまってあったが。」
海馬「ふぅん。いつぞやの死に損ないか…。
 あの時は世話になった。」
斉藤「海馬。お前は俺の…その…心の領域を汚した。
 だから…復讐しちゃうぞこのヤロー。」
理樹「いやいやいや!さっきの威勢はどこ行ったの?!」
KBC「私、ニート?」
理樹「いやいやいや、確かに今まで働いてなかったけど。
 そうじゃなくて、恭介!」
斉藤「俺は斉藤だッ!身も心も斉藤だッ!
 …ただ、この男の視線が妙に迫力があって怖いだけだ。」
理樹「…怖いんだ。」
谷口「え~、だんだん収拾がつかなくなってまいりましたので、そろそろ復讐に入りたいと思います。
 カモン!復讐のイス!」

谷口「この復讐のイスでターゲットの足と身体を拘束し、
 番組が仕掛けた数々の罠を受けていただきます。
 合計3つの罠が用意されています。存分にお楽しみください。」
海馬「ふぅん。どんな罠が待っていようとオレは屈したりはせん。
 さっさと茶番を始めるがいい。」
斉藤「おのれ…。泣いて後悔するなよ。」
谷口「それではカモン、第一の罠!」
KBC「イスラエルにとっととスピィィィン!」
谷口「それではここで一旦、CMでーす。」
CMのBGM「天皇陛下ばんざあああぁぁぁぁい!」
斉藤「いきなりCMか、萎えるな。」
谷口「い、いいんですよノリ的に。」


遊戯「異世界からの使者が、デュエルに新たな風を呼び込む!」

ロックマン「ボクの変幻自在、サイバー・ドラゴンデッキで勝利は間違いなしだ!」
 サイバー・ドラゴン、サイバー・エンド・ドラゴン、キメラテック・フォートレス・ドラゴン

魔理沙「パワーなら、私のE-HEROデッキだって負けないぜ!」
 E・HERO エアーマン、E-HERO マリシャス・エッジ、E-HERO ダーク・ガイア

遊戯「キミは誰のデッキを選ぶ?
 遊戯王ファイブディーズ オフィシャルカードゲーム!」
ロックマン「デュエリストパック-ロックマン編-!」
魔理沙「デュエリストパック-魔理沙編-!」
遊戯&ロックマン&魔理沙
「9月25日、発売!」

Aパターン
-サイバー・ドラゴンがシンクロ召喚への道を繋ぐ!-
 ライト・エンド・ドラゴン

Bパターン
-奇跡と暗黒の融合が新たな可能性を導くぜ!-
 E・HERO ガイア


谷口「復讐その1、『俺のこの手が未知のツアー』!」
KBC「きたああああぁぁぁぁぶるぇるぇるぇるぇるぇ!」
谷口「海馬にはお題ボックスに右手を突っ込んでもらい、
 その中にいるお題に触っていただき、今触っているものを解答してもらいます。」
斉藤「俺が選んだ取っておきのものを入れてある。
 存分に楽しむことだな。」
海馬「ふぅん。そんな子供だましで怖気づくオレではないわ。」
谷口「それでは参りましょう!3、2、1…スタート!」
海馬「どれ……?
 む?なんだこれは?」
谷口「さすが海馬…。テレビを無視したノーリアクションです。」
斉藤「もっといいリアクションしろ!」
理樹「あのねー。ああいうタイプにそんなものを求めるのが間違ってるよ。」
KBC「ホワアアアアアァァァァァ!
 今!今俺の首筋になんかもふもふしたのがあぁあぁぁあくぁwせdrfyふじこlp;!!」
斉藤「どう?この猫じゃらし。」
理樹「クラッシャーさんみたいな人だったらよかったのにね。」
海馬「むぅ……なんだこれは?
 なんだかもふもふしているような…動物か?
 長い耳…もふもふした体毛…短い前足…長い後ろ足…。
 分かったぞ!」
谷口「お、では答えをどうぞ。」
海馬「小型犬だ!」
 ブーッ!
谷口「違います!」
海馬「何!?…なら、中型犬だ!」
 ブーッ!
谷口「違います!」
海馬「何!?…なら、大型犬だ!」
 ブーッ!
谷口「こらっ!あてずっぽうはダメ!」
海馬「違うのか…犬でないとしたら…。
 そうか!オオカミか!」
 ブーッ!
谷口「犬から離れろよ!」
斉藤「ははは!かっこわりぃ~!」
KBC「えへへへへへ、あーおかしっ、ふぉふぉふぉ、オーッホッホッホ!」
海馬「むぅ…。何かヒントはないのか?」
理樹「さっきの考察から推理できないんですか!?」
海馬「黙れ!データが足りんだけだ!
 人の情報の大部分は目から来ているのに、触覚だけで分かるか!」
谷口「仕方ないですねぇ。
 『う』で始まる動物です。」
海馬「『う』だと……?
 そうか、分かったぞ!」
理樹「さすがに分かりますよねー。」
海馬「ウェルシュ・テリア(小型犬の種類)だ!」
 ブーッ!
谷口「犬から離れろって言ってるだろーが!」
斉藤「ぎゃははは!犬が全部不正解なのに、種類を答えてどうするんだ!」
KBC「腹www筋www崩www壊wwwフォーッホッホッホ!」
理樹「この斉藤さん、だんだんキャラが崩れてるんですけど…。」
谷口「クラッシャーに至っては、もはや戻ってこれない状態にまで堕ちてます。」
海馬「なんだと…。これも違うと言うのか…う…う…。
 他に『う』から始まる動物は…。」
谷口「そろそろ答え合わせしてもいいっすか~?」
海馬「まだだ!まだ、オレは負けたワケではない!
 オレの辞書に『降参』、『後退』という文字などない!」
谷口「いや、時間がですね…。」
海馬「分かった!牛か!」
 ブーッ!
谷口「だから、あてずっぽうは自重しろっ!…一応、お約束だけど!」
斉藤「あひゃひゃひゃひゃ!サイズを考えろっての!」
KBC「ホホホホホッ!おーっほっほっほっほぉ!」
理樹「…海馬さん、『うさ』で始まる動物です。」
海馬「うさ…ウサ…。
 ああ、『ウサギ』だな?」
ピンポンピンポーン!
谷口「や、やっと正解か…。」
斉藤「ウェルシュ・テリアじゃなくって残念でちたねー、あっはっはっは!」
KBC「アヒャヒャヒャヒャ!オーッホッホッホッホッホ!」
海馬「おのれェェ…このオレを笑いものにするとは……許せるッ!」
谷口「許すなよ!」
斉藤「あははは……ゲホッゲホッゲホッ!ぅおぇ!」
KBC「グェホッ!グェホグェホグェホッ!マリオおぇ。」
理樹「うわっ!ど、どうしたの!?」
斉藤「い、ハアー、いき…ハアー…」

斉藤とクラッシャーが酸欠を起こしたようです。
チャンネルはこのままでしばらくお待ちください…。

谷口「え~、二人が大変混乱しておりますがセットの準備が整い次第、次の罠に取り掛かります。
 では、一旦CMに入りまーす。」
海馬「ふぅん。次こそはまともな罠を仕掛けていることを祈るとするか。」
CMのBGM「天皇陛下ばんざあああぁぁぁぁい!」
斉藤「ハァー…ハァー…はぁ。」
理樹「…なに?最後のため息?」


遊戯「異世界からの使者が、デュエルに新たな風を呼び込む!」

谷口「うぃ~っす。WAWAWA忘れ物~。」
 ブラック・コア、ゼータ・レティキュラント、異次元の女戦士

KBC「邪魔する奴らは帝ちゃんでしねぇぇぇぇ!」
 風帝ライザー、邪帝ガイウス、氷帝メビウス

遊戯「キミは誰のデッキを選ぶ?
 遊戯王ファイブディーズ オフィシャルカードゲーム!」
谷口「デュエリストパック-谷口編-!」
KBC「デュエリストパック-クラッシャー編-!」
遊戯&谷口&KBC
「9月25日、発売!」

Aパターン
-俺の忘れ物~♪-
 伝説の白石

Bパターン
-天皇陛下ばんざぁぁぁい!-
 神獣王バルバロス


谷口「え~、斉藤さんとクラッシャーがようやく落ち着いたようです。」
斉藤「はぁー…。まじで死ぬかと思った。」
KBC「もう馬鹿笑いなんてしないよ。」
理樹「ところで海馬さん。
 なんであそこまで考察ができたのに、ウサギって分からなかったんですか?」
海馬「ふぅん。簡単なことだ。
 オレは生まれてこのかた犬、人以外の動物に触ったことがないからだ。」
谷口「小学校の頃に委員会の仕事でエサやったりとか、魚さばいたりとかは?」
海馬「エサ?そんなものは“いきものがかり”にやらせたわッ!
 料理は施設のオバチャンが作ってくれたのだ!」
斉藤「…ぷっ。」
KBC「…フヒ。」
理樹「さすがに反省したみたいですね。」
海馬「で?次はなんだ?」
谷口「おっとそうだった。復讐その2、『おいでませ、スキマツアー』です!
 とあるゲストにあなたをスキマツアーへご招待させてもらいます。
 その全てに耐えることができれば、クリアとなります。」
海馬「ふぅん。どんな所へ飛ばそうと、オレの心を砕くことなど出来はしない!」
谷口「では、ゲストのご登場です。どうぞ~。」

紫「こんばんは~、八雲 紫です♪ピースピース。
 橙~、藍~、見てる~?」
谷口「師匠、アピールは自重してください!」
紫「せっかくのテレビなんだからいいじゃないの。」
海馬「ふぅん。案の定、この女か。」
紫「あら…?あなたは確か、どこぞの社長さん…だったかしら?」
海馬「ふぅん。オレを知らぬと言うのなら、その胸に刻むがよい。
 海馬コーポレーション社長、海馬 瀬人!いずれ世界のデュエル王となる存在だ…。」
紫「へ、へぇ……。」
谷口「引いてます!ゆかりんドン引きです!」
斉藤「アレがドン引きとか、エライことだぞ…。」
紫「(これは、取り入った方がいいのかしら?)
 あのぉ…。よかったらぁ…今度お茶でもどう?
 幻想郷に支部を作る話でも…。」
海馬「うむ。考えておこう。」
谷口「なんだとおおぉぉぉ!
 くそぉ!なんで海馬ばっかりいい思いをするんだ!」
KBC「そのヒールで俺を踏んでくださぁぁあああぁぁあぁい!」
斉藤「罪袋の気持ちが…今なら分かる!分かるぞおおぉぉぉ!
 俺も谷口同様、弟子入りしておけば…ッ!」
理樹「…みんな、落ち着いてください。
 まだ、始まってすらいません。」
紫「ふふっ。じゃあ、あなたが仕切ってちょうだい。」
理樹「…分かりました。
 始めの合図と同時に、海馬さんは復讐のイスごとスキマへ飛ばされます。
 そのため、しばらくはスキマ中継となります。」
紫「じゃ…また命があったらその時に。お達者で~。」
海馬「クックック…。楽しませてもらおうか。」
理樹「スキマツアー中は専属のカメラマンさんに中継をしてもらいます。
 海馬さんにはマイクと顔カメラから実況もしていただきます。
 では……3、2、1、はじめぇっ!」

スキマ中継(カメラ:射命丸)
理樹「さぁ、始まりました『スキマツアーご招待』!
 まずは体感速度200km、ジェットコースターの如き速さで宇宙空間を飛行します。」
海馬『ぬお…っ!
 なぜ、宇宙空間なのにオレの身体は原型を保っていられるのだ!?』
理樹「そこかよ!」
紫「スキマ妖怪に不可能はないのよ。」
海馬『だが…なかなか快適だな。
 今後、宇宙開発に着手する時の参考になる。』
理樹「いやいやいや。
 海馬さん、これはテレビですから自分のビジネスのことは後回しにしてください。」
海馬『ん?なんだあの光は…?
 あの見るものの眼を焼くような破壊的な光…破滅の光とでも言うのか…?
 宇宙空間にあんなものが…。』
理樹「だめです。楽しんでます。」
紫「そろそろ次のコースへ行くわよ。」
海馬『次はもう少し退屈しない所を頼む。』

スキマ中継(カメラ:射命丸)
理樹「え~、今度はゆかりんファンタジアの中のようです。
 気持ち悪い罪袋が四方八方から飛んできます。」
罪袋『♪ゆーかーりーんりーん(かーわーいーいよー)
 ゆーかーりーんりーんゆーかーりーんゆーかーりーんゆーかーりーんりーん♪』
海馬『コイツらは一体なんだ…?
 まるで狂ったかのように歌いながら走っている…。
 しかも、覆面と股間のバラだけで。』
紫「あ、顔を伏せてないとぶつかるわよ。」
海馬『わぐっ!き…キサマぁぁぁ!オレの顔によくも汚いモノを!』
理樹「紫さん。もう少し早く言ってあげてください。」
紫「あらあら。ごめんなさいね。」
海馬『まったく…。
 む!またこっちに向かってくるものが…。しつこいヤツらめ…!』
理樹「あれ?拳を引いて……。」
海馬『砕け散るがいい!』
理樹「ダイレクトアタック!股間にダイレクトアタックしました!」
罪袋①『ぐぎゃおがあああががが!』
理樹「あれ?どっかで聞いたような声が…。」
罪袋②『だ、大丈夫ですか?』
罪袋③『モロだああぁぁぁ!』
海馬『ふぅん。懲りずにまた来たか…。
 キサマらにも地獄を見せてやる!』
罪袋②『や、やめろ!俺達は…。』
海馬『粉砕☆玉砕☆大喝采☆』
谷口『ぐぎゃあああああ!』
KBC『イギャアアアアアアアァァァァァ!』
理樹「いやいやいや、アンタら何やってんですか!
 てことは、最初にやられたのは斉藤さん!?」
斉藤『うぅ…。ほんの出来心だったんだ…。』
谷口『師匠に身も心も捧げようとした結果がこれだよ!』
KBC『うぇ…うぇ…。』
理樹「どうも見かけないなと思ったら、そういうことだったのね…。」
紫「ホラホラ。最後にとっておきの場所へご招待よ。」
海馬『俺はもう二度とこんなところには来たくない。』
斉藤『俺はもう二度と紫には関わりたくない。』
紫「…とんだとばっちりだわ。」

スキマ中継(カメラ:射命丸)
理樹「最後は……?あれ?温泉?」
海馬『なんだここは?』
紫「さるお金持ちの私有温泉よ。」
理樹「温泉かぁ…。確かにすごいお金持ちですね。」
ハルヒ『やっぱり言葉、おっきいわね~…。』
言葉『か、からかわないでください…。』
ハルヒ『みくるちゃんといい、言葉といい、なんだかこれって不公平な気がするわ…。』
魔理沙『だよな。減るもんじゃないし、一割はくれてもいいんじゃないか?』
こなた『いやいや。貧乳もステータスですよ。
 ロリ好きなのもいるんだから。
 そこのキミ!そこのモニターの前にいるキミのことだよ!』
アリス『誰に言ってんのよ…。』
言葉『そ、そうですよ。人の魅力は胸の大きさじゃ計れないんです!』
アリス『はぁ。なんか勝ち組の意見っぽいわね…。』
なのは『私も、言葉さんみたいにおっきくなるのかなぁ…。』
琴姫『大丈夫よ。なのはちゃんは今でもカワイイもの。
 自信を持っていいんじゃないかしら。』
なのは『はいっ。えへへ…。』
海馬『……。』
ハルヒ『あ。』
海馬『む。』

 きゃあああああああ!

理樹「え~、お湯や風呂桶、弾幕なんかが飛び交ってます。
 エロゲではお約束の展開ですね。」
紫「女は自分に危機を感じると、見境なくなるのよ。
 さ、どんなキョドリ方をするのかしら?」
理樹「(この人、性格悪いな~。)」
海馬『キサマら、こんなところで何をしている。
 さっさと自分の世界に帰れ。』
ハルヒ『うるっさいわねー!アンタこそなんでこんなとこにいるのよ!』
魔理沙『帰れよ、変態!』
琴姫『海馬様、見損ないました!』
海馬『オレは今、テレビの企画で罰ゲームを受けている。
 文句があるなら斉藤に言ってもらおうか。』
アリス『斉藤?あのマスク・ザ・斉藤のこと!?
 アイツ…後で五寸釘刺してやる!』
理樹「(気の毒に…。)」
こなた『いや~、盛り上がってきたね~。』
なのは『は、はわわ……。』
海馬『ところで、何故そろいも揃って風呂に入っているのだ。
 何かの慰安旅行か。』
ハルヒ『いわゆる女子部のオフ会よ!さっさと帰れーっ!』
海馬『ふぅん。こんなところでくつろいでいる暇があったら練習でもしろ。
 そんなことではオレ達には勝てん。』
ハルヒ『うるさいわよ、もーっ!』
海馬『…八雲 紫、そろそろ戻してくれ。オレの身が持ちそうにない。』
紫「…なんか拍子抜けねぇ。」
理樹「ええ。全く動じてませんね。」

理樹「おかえりなさ~い。」
海馬「ふむ。まぁ、最初はそれなりに楽しめた。
 以降はオレの心象がかなり悪くなったがな。」
紫「はぁ~。それだけなのね…。」
斉藤「ちくしょう…なんで、海馬だけあんなに女にモテるんだ…恋人がいるクセに。」
谷口「ちくしょう…ちくしょう…ちくしょう、ちくしょう……」
KBC「ちくしょおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
理樹「モテない男達のひがみですか。」
紫「どっちに対する罠か分かったもんじゃないわね。」
海馬「で?次が最後の罠だろう。
 さっさと始めろ。」
谷口「おう!やってやらぁ!最後の罠を!
 セットの準備がありますので、ここで一旦CMです!」
斉藤「…ところで、さっきから俺の肩がずきずき痛むんだが。」
KBC「タピオカパン!どぞ。」
谷口「スペシャルゲストの八雲 紫さん、どうもありがとうございました。」
紫「また呼んでね~。」
CMのBGM「天皇陛下ばんざあああぁぁぁぁい!」
射命丸「たまには私のことも評価してあげてください…。」
紫「頑張った。」


遊戯「異世界からの使者が、デュエルに新たな風を呼び込む!」

紫「デュエリスト生命を断つ覚悟はできていて…?」
 豊穣のアルテミス、光神テテュス、魔宮の賄賂

斉藤「今まではただの斉藤。だが、デュエルでの俺は本物の斉藤だ!」
 天魔神 ノーレラス、仮面魔獣マスクド・ヘルレイザー、マシュマロン

遊戯「キミは誰のデッキを選ぶ?
 遊戯王ファイブディーズ オフィシャルカードゲーム!」
紫「デュエリストパック-紫編-!」
斉藤「デュエリストパック-斉藤編-!」
遊戯&紫&斉藤
「9月25日、発売!」

Aパターン
-素晴らしき女神の光がフィールドを照らす…-
 The splendid VENUS

Bパターン
-魔獣死すとも仮面は遺す…-
 仮面魔獣デス・ガーディウス


谷口「最後の罠は正真正銘、最凶にして最高の鬼畜さです。
 テーマは“好き嫌いを克服しちゃおう!”です!」
海馬「好き嫌い?そんなものは存在しない!」
谷口「ふふふ…。海馬の弱点はあらかじめ調査済みですよ。
 それはズバリ!おでん!」
海馬「……!」
谷口「そこでこれです。ジャン!『おでん20品目おなか一杯ツアー』です!」
斉藤「クックック…。この熱々のおでんを全て食べきれるか?」
KBC「おでん代は5万!」
海馬「まったく…。おでんはあまり好きではないんだがな…。」
谷口「ルールは簡単。
 某コンビニのおでん20品目を食べきればクリアーとなります。
 時間が押してるんで10分で食べ切れなければゲームオーバーです。」
海馬「ふぅん。分かりやすい。」
谷口「それでは参りましょう!
 3、2、1……スタート!」

海馬「まずは…タマゴからいただくか。
 む…。」
谷口「あれ?普通に食ってる。」
理樹「味はどうですかー?」
海馬「(白身はゆでたばかりのタマゴのようにつるっとしている…。
 黄身もなかなかジューシー…。しかし、あまりダシが染みていない。
 それに、オレの好みの味ではない。)
 まずい。」
斉藤「まずいか?」
理樹「まぁ、コンビニだし。」
海馬「次は大根か。」
谷口「おいおい…話が違うぜ…?」
海馬「(何故か、これは味が染みている…。だが、素材はあまりよくない。
 食感も大根本来の味もどこかワンランク下だ。よってこれも、オレの好みの味ではない。)
 まずい。」
KBC「俺も大根食いてえええええ!」
谷口「買ってきなさい。」
海馬「次はこんにゃくをいただくぞ。」
斉藤「もうこんにゃくいっちゃうのか。」
理樹「いいじゃない、何から食べたって。
 『寿司はコハダを最後に取っておく』みたいな古臭い言い方しないの。」
谷口「酢の味が効き過ぎて、その後の寿司の味が分からなくなっちゃうってよく言いますね。」
海馬「そもそも、そんな食べ方をするのは一部の通だけだ。
 寿司は元々ジャパニーズファーストフードなのだから自由に決まっている。」
KBC「解説乙。」
海馬「そしてこれもまずい。」
理樹「さっきから『まずい』しか言ってないですね。」
斉藤「なんと表現の乏しい奴だ。料理番組には向いてないな。」
谷口「てか、何で普通に食ってるんですか?
 真理の福音のプロフィールにも嫌いなもの:おでんって書いてあるのに…。」
海馬「ふぅん。嫌いなだけで、食べれないわけではない。
 この無駄に熱いのと、ダシが染みてないと味が出ないという回りくどさが嫌いなだけだ。
 その点、牛フィレ肉フォアグラソースは金さえかければ素材、料理共にハズレがないし、
 味も俺好みのものだ。
 大体、本当におでんが食べられない人間など、どの世界にいるんだ馬鹿者が。」
谷口「こまけぇ…。しかも最後にバカにされた。」
斉藤「俺も通らしい食べ方をしてみるかな…ハンバーガー辺り。」
KBC「ウェンディーズオヌヌメ。」

谷口「なんやかんやでついにラスト!巾着です!」
KBC「ホワアアアアアッ!結局、復讐になってねえじゃんかよおおおぉぉぉぉ!」
斉藤「待て。だが、箸が止まっているぞ。」
谷口「おや、ひょっとしたら…?」
海馬「(最後は巾着か…。
 この巾着には思い出がある。遠い昔のことだ…。)」

瀬人『モクバ、ダメだぞ好き嫌いをしたら。』
モクバ『だって兄様。巾着って、なんか嫌いなんだよ。
 餅が入ってるからにちゃにちゃしていやだし…。』
瀬人『バカだなぁ。いいか、モクバ。巾着には幸せが詰まってるんだよ。』
モクバ『しあわせ……?』
瀬人『そうさ。この巾着は元々巾着袋から来ているんだ。
 巾着袋には色んなものを入れられるだろう?
 だから、巾着におめでたいお餅を入れて食べることで、ゲンを担ぐのさ。』
モクバ『へぇ…そうなんだ。』
瀬人『ホラ、だからちゃんと食べなきゃ幸せになれないぞ。』
モクバ『うん!オレ、ちゃんと食べるよ!もう巾着大好きだもんね!』
瀬人『ははは…。』

谷口「残り時間30秒前……。」
斉藤「よしっ!このまま動かなければヤツの負けだ!」
理樹「…そんなことで勝った気になられてもねぇ。」
海馬「<☆> <☆>」
谷口「ああっ!箸が動いた!」
斉藤「なにっ!?」
海馬「巾着…いただくぞ!」
谷口「いったぁー!これ以上ないくらいガブリと食いつきましたぁー!」
KBC「\(^o^)/」
斉藤「まぁ、待て。落ち着いて様子を見るんだ。」

海馬「……!!」




これ……
















巾着じゃなくて……






















いなり寿司じゃん!!!



海馬「ぐおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ……っ。」

 がくっ

谷口「ここで力尽きたああああぁぁぁぁぁ!」
斉藤「勝った!番外編、完!」
理樹「…餅を入れずに酢飯を入れていなり寿司って…。なんという外道。」
KBC「待て、慌てるな。これは孔明の罠だ。」
谷口「ともあれ、これにて復讐成功です!おめでとうございます!」
斉藤「やった…俺は海馬に勝ったんだ…!」
KBC「YEAHHHHHHHHHH!」
理樹「いや…でも、こういう時には大抵何かオチが…。」
斉藤「ん?……ゲフッ(吐血」
谷口「斉藤さああああぁぁぁぁぁん!」
KBC「喀血KOEEEEEEEEE!」
理樹「アリスさんだ!
 ついにアリスさんの呪いが通じちゃったんだ!」
斉藤「ぐおお…。まだ…志半ばで死ぬわけには…ぐふっ!」
KBC「き、救急車アアアァァァ!」
谷口「お、お客様の中にお医者様はいらっしゃいませんか!?」


EDテーマ「Long Long ago 20th Century」

理樹「え~…とですね。
 やはり復讐は復讐を招くということがですね。
 え~、これでお分かりいただけたんじゃないかなと思います。
 しかしどんな形であれ、しっぺ返しと言うものは突然訪れるものなのです。うん。
 ですから、皆さん。どうか清く正しく生きていてください。
 もしムカつくことがあっても、むやみに当たらずに心の中にしまうか、誰かに告白しましょう。
 以上、『あんらっきー☆ちゃんねる~復讐の時間~』でした。
 それではまたごきげんよう、さようなら~。」


――キャスト――

司会:谷口、キーボード・クラッシャー

依頼人:マスク・ザ・斉藤

冷やかし:直枝 理樹

ターゲット:海馬 瀬人

スペシャルゲスト:八雲 紫

カメラ①:キョン

カメラ②:国木田

カメラ③:ちゅるやさん

中継カメラ:射命丸

音声:KAITO

照明:古泉 一樹

美術:ボブ・ロス

企画、構成:マスク・ザ・斉藤

プロデューサー:ゴトゥーザ様

スポンサー:海馬コーポレーション

書いたやつ:NK





ピコ麻呂「はぁ…。休日というと、何故こう、惰性でテレビを見てしまうのか…。」
テレビ「今月のデュエルイベント情報~☆
 今回はタッグデュエルという変則的なルールによる大会の情報をお知らせします。
 9月25日、場所はニコニコ市街地エリアで主催はアニメ店長さんによって行われます。
 参加費無料、参加資格は当日受付を行いますのでデッキを持参してきてくださればOKです。
 来たれ、デュエリスト達よ!」
ピコ麻呂「タッグデュエル大会か…。
 琴姫と一緒に出てみようかの。」






NK
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2008年09月12日(金) 01時16分08秒 公開
■この作品の著作権はNKさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
続編…続編…?
まぁ、あのオチだったらさすがの斉藤もキレるだろうと思いました。
暴走するのはまぁ、いつものこと。
相変わらず台詞ばかりですみません。てかコレ、ほとんど台本じゃねーか。
最後の罠が気になった人は「夜汽車の男」でググってみるとちょっと幸せになれるかも。
それと海馬の設定及びCMやキャストは全て妄想なんでアテにしないでください。
EDテーマの選曲理由は今ハマってるヒーローだったのと、雰囲気的に。

せっかくだから、コメント書いたらCMの中で欲しいと思ったパックも書いていってください。
当たり=谷口編、紫編、それなり=魔理沙編、クラッシャー編、地雷=ロックマン編、斉藤編
かな。

この作品の感想をお寄せください。
 湯の中にいなり寿司が入ってたら自分も倒れる自信ありますね……しかしあいつらは何罪袋になってんだwwwwwwwww

 欲しいパックはやはり紫編でしょうか。ってか賄賂入ってる時点で間違いなく人気パックw
 
50 NA☆NA☆SI ■2008-09-14 19:33:44 118.109.208.82
社長が社長たる所以がわかった気がする・・・

夜汽車の男ですか。あの呆然とした表情はよく表現できたと感心モノでございます
50 暮雨 ■2008-09-13 19:30:12 119.30.207.106
社長のCMのあれは安いのか高いのか
社長が言うとなんか雰囲気ありますね、買ってしまいそうだww

パックですけど、どれかって言われると…
谷口ですかねぇ、除外デッキは使ったことないんでww
50 ノローリ ■2008-09-12 20:37:22 61.198.180.229
社長、レプリカなら他の決闘者が使っても大丈夫なんですかw
そして何のためらいも無くダイレクトアタックを敢行する彼を改めて恐ろしく思います。
射命丸は奴等に近づくのも嫌だったろうに・・・。

欲しいと思ったのは紫編ですね。
とはいえ実際に組んだら、かなり運に左右されるデッキになりそうですが・・・。
使用者が紫なのは搦め手を多用するからか、はたまた《紫光の宣告者》と同じ理由からでしょうか?
50 KYO ■2008-09-12 15:40:32 222.7.136.165
>やってもいないのにまるで自分も参加してるかのように無駄に考察する人。
岡目八目というやつですね。分かります。
CMのBGMが天皇陛下って……、ろくにコマーシャル出来るんでしょうかね…。

>夜汽車の男
世にも奇妙である意味一番馬鹿馬鹿しい話でしたねー。
実際外からじゃイカリングもタマネギも見分けつきにくいから困ります。
30 斜刺 ■2008-09-12 02:25:19 220.96.210.14
合計 230
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